たしかに、自分が良いペースで成長できているのかどうかは不安ですよね。
とはいえ、自分の課題を目標にしようにも、どうやって数値目標として表現するのかが分からずに目標を決めきれないでいるかもしれません。
そこで今回は、2年目のSEを対象にして、求められるレベルとそれに合った数値目標(サンプルあり)をご紹介します。
IT未経験から大手SIerの入社し、4年連続でトップ評価を取った私から見た「2年目のレベル」の標準レベルと高評価を取れるチャレンジレベルをお伝えします。
2年目に求められること
2年目のSEの役割
システムエンジニアになって2年目という時期は、業務やプログラミングにも慣れてきて自分の力で出来る仕事も少しずつ見つかり始めたころです。先輩の指示に従って1つずつこなしていた仕事も、定型の業務はある程度自力でこなせるようになり、先輩に任せてもらえるようにもなっています。
また、初めての後輩も入ってきて自分が新人のときにしてもらった指導を今度は後輩にすることにもなります。電話応対や飲み会のセッティングなどの雑務や、社内システムの使い方の指導など、自分が今まで教えてもらったことは、意外と多いです。これを1つずつ後輩に教えていくことになります。
ただし、2年目はまだ自分で判断することは難しい場合が大半です。
マニュアル通りの仕事や簡単なプログラムは自分で判断できますが、他は先輩のサポートが必要です。客先に一人で常駐したり、顧客と一人で打合せをして仕様を決めたりということは少ないでしょう。
このような2年目SEに求められるレベルの主なイメージは、以下です。
簡単に要約すると、2年目は「一度言われたことは自力で出来る。プログラマーとして基本的なスキルや仕事の進め方は身につけている。社会人としての基礎を備えている。」状態が望ましいということです。
基本的なスキルを保有しているかどうかを確認するうえで、資格取得は一般的な判断基準の1つです。
まだ基本情報を取得していない場合は、ぜひ取得することを推奨します。
資格勉強に抵抗がある方、暗記に苦手意識がある方は、以下のノートがとても頼りになります。
私もこのノートのおかげでIT未経験ながら入社後すぐに基本情報、半年後には応用情報に合格できました。
社会人スキルの方が重視される
プログラミングスキルについては2年目の社員側も重要だと認識しているため、自分でも勉強しつつスキルを高めるために取り組んでいることだと思います。
しかし、本当に大事なことは、社会人としての基礎です。
1年間企業に勤め、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方を学んできたことと思います。
「なんでも質問できるのは1年目まで」です。
2年目になっても何度も同じ指摘をされたり、電話対応で何度も粗相をしたりすると、社内ではあなた自身に対する疑いが生まれます。
- あの人はいくら教えても勤怠や経費精算で同じミスをする、新しい仕事をお願いしたいけれどもまだ難しそうだ
- 電話の取次ぎも難しいなら、客先での打合せに連れていくのはまだ先だな
- あの人は彼はあいさつもしないし、いつも元気がない。これではチームの士気も下がるから重要なポジションを任せられない
上司にこのような思いを持たれてしまうと、あなたにはスキルアップにつながる仕事が来にくくなります。社内の大事なプロジェクトに誰をアサインするか話している際、あなたの名前が誰の頭にも浮かばなくなります。
これが続くと、あなたの評価は上げたくても上げられない環境になってしまい、著しく成長が遅れてしまいます。
2年目にとっての社会人スキルは、いわゆる「雑用」と呼ばれる仕事の中で高められていきます。
雑用ばかり押し付けられて嫌な思いをしているかもしれませんが、上司から言わせれば、雑用ができない人に業務は任せられません。
2年目になってもまだ雑用がおぼつかないのであれば、まずは仕事を1つずつ丁寧にこなせる人になりましょう。
2年目の数値目標例
2年目に求められるレベルを踏まえて、半期や年度の目標としてどのような文章になるのかの例をご紹介します。
2年目の標準レベルの目標とその上のレベルにつながるチャレンジ目標を記述しています。
自分の達成度合いに従って適切に目標設定をしてください。
スキル観点
業務観点
社会人スキル観点
まとめ
2年目のチャレンジ目標は、チーム内への共有を中心として、一人で仕事を完了させることからチームへの発信に変わることです。
正直、2年目でここまでできる人は少ないでしょう。まだ自分の仕事で手一杯というのが標準です。
しかし、その中でも自分に出来ることも少しずつ出てきていると思います。出来ることからで良いので、チームに発信したり他のチームの人と交流して知見を広め合ったりして、チームに関われる人になっていきましょう。