IT未経験から高収入を得られるSEになるキャリアステップ

resort 理想の働き方へのキャリアステップ

SEの高収入というといくらぐらいを想像しているかは人によると思いますが、ここでは時給5,000円を一つの基準にしようと思います。月単価でいうと80万円です。少し残業すれば、年収で1,000万円に届くぐらいの稼ぎにはなるでしょう。

どのような仕事をするとしても、1時間に5,000円を稼ごうと思えばそれなりの技術力は必須です。SEとしても当然同じことが言えます。地に足をつけてじっくりと成長していきましょう。

なお、各ステップで参考として資格を列挙していますが、資格を取れるぐらいのスキルは身につくという意味で列挙しています。必ずしも資格を取らなければならないというわけではありません。誤解しないようにお気を付けください。

  • キャリアの全体的なイメージを理解する
  • 自分が今どのステップにいるのかを知る

まずは、「基礎」を身につける

foundation

何を学ぶにしても、基礎が肝心です。基礎を身につけていない人は、どうやってもその先へは進めません。たとえうまくいったとしても、うまくいき続けることはできません。

ITエンジニアとして時給5,000円を得られる人の特徴を1つ挙げるとすると、「どの分野も何となく知っていて、その中でいくつか得意分野がある」です。プログラミングしかできないわけではなく、ネットーワーク、DB、インフラなど全分野にある程度の理解を持っています。

もちろん、いきなりすべてを学ぶことはできません。すべて徐々に積み重ねていった結果です。その中でも最初に学んでおくことは以下です。

  • 基本情報、および応用情報に合格する
    あらゆる分野を体系的に広く浅く知るのに最適な勉強内容です。気になる点は調べて深堀りしつつ、身につけていきましょう。特にネットワークやセキュリティ面の知識はプログラミングをいくらやっていても身につけにくい知識ですが、現場では知っている前提で扱われる場合も多いです。資格の勉強を通して理解していきましょう。
  • 興味のある言語の本を1冊用意し、プログラミングのイメージを持つ
    コードを一度も書かずに知識だけ身につけても使える知識にはなりません。プログラミングをやったことがないのであれば、まずはやってみましょう。
  • DBのデータを取得するためのSQLを使えるようになる
    システムは必ずデータを扱います。データを保持するにはデータベースが欠かせません。データベースとやりとりしてデータを登録、取得、更新、削除する方法を身につけましょう。

3つとも並行して進めることをお勧めします。どれも書籍代はかかりますが、それ以外は無料で実施できます(もちろん、PCは用意してある前提です)。

このタイミングでフリーランスになったら?
  • 月単価:約20~50万円
  • 持っている肩書:ほぼ未経験
  • メリット:特になし
  • デメリット:成長の機会が著しく失われる
  • おすすめ度:☆☆☆☆☆

現場でのプログラミングの経験を積む

office work

いつまでも勉強しているわけにはいきません。どこかでIT業界に参画して実際の現場で経験を積んでいきましょう。
自分の実力に少しでも不安があれば、初めは副業もしくはどこかのIT企業で社員として働くことをお勧めします。いきなりフリーランスになることはお勧めしません。焦らずしっかりと実力を付けましょう。

人によっては、未経験で基礎を身につけることなく現場の経験をいきなり積める人もいるでしょう。IT企業に新卒で採用された場合などは、これに当たります。その場合は、基礎を身につけるステップと現場での開発経験を一緒に進めていくことになります。

しっかりと経験を積めていれば、以下のような資格を取れる力がついていくことでしょう。

  • 高度情報資格(DBスペシャリスト、ネットワークスペシャリストなど)
    高度情報資格試験で問われるのは、どのプロジェクトにも共通する一般的な知見や原則的な考え方です。つまり、高度情報資格を取れる知識を持っているということは、どのプロジェクトに入っても基本的にはうまくやっていける、という意味になります。そこからプロジェクトごとの特性に合う考え方に応用できるようになれば、より優秀な人として扱ってもらえるでしょう。
  • 現場で使用しているDBや言語、ツールの中級~上級資格
    ツールによって違う部分もありますし、ツールが違っても同じ部分もあります。資格を取る必要はないかもしれませんが、「そんなことできるの!?」という発見にもつながるので、一度どれかの本は読んでみることをお勧めします。
  • オブジェクト指向を踏まえたプログラミングスキル
    プログラミングを始めると分かりますが、コードの書き方にはいくつかルールがあります。この形式で書くときれいになるというものもあります。詳しくはプロジェクトに従いますが、人が読みやすいかつ変化に対応しやすいコードを書けるように日々練習していきましょう。

個人で勉強していたときよりも、現場で経験を積むときの方が成長スピードは断然アップします。ITに触れる時間も自然と増えますし、現場にいる上司や先輩からよりたくさんの情報を吸収できるようになるからです。

ちなみにですが、この段階になれば現場でお金を頂きながら仕事しているため、もうプロです。チームのために貢献できればチームに必要とされる人になりますし、言われたことをやるだけなら、いつまでも一作業者と扱われるだけです。
早く成長したいのであれば、常に「求められる一つ上」の成果を出す姿勢で働きましょう。

このタイミングでフリーランスになったら?
  • 月単価:約30~60万円
  • 持っている肩書:高速プログラマー
  • メリット:数多くの開発経験を積める、人とスキルを比較できる
  • デメリット:設計スキルが身につかない、または自己流になってしまう
  • おすすめ度:★☆☆☆☆
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システムの設計にかかわる

meeting

現場で経験を積めば、徐々にシステムの作り方が分かってきます。プログラムはこの書き方の方が良い、この業務であれば、こういうテーブルが必要になる・・・。様々なプロジェクトに入ることで知識も増えますし、業務に関する知見も増えていきます。

そしてあるとき、プロジェクトで設計にかかわる機会が巡ってきます。徐々にプログラミングからは離れていき、設計書を作成したり人の書いたコードをレビューしたりということが増えていきます。

システムを設計するためには、顧客と会話して「顧客の要求をシステムの要件に変換していくこと」が必要になります。顧客がやりたいと言ったことをシステムとして仕上げるためには、どういうデータをどこで保持し、どうやってデータを扱うのかを決めていく必要があります。どのような画面でユーザーにシステムを使ってもらうかも決める必要があります。これらがシステムを設計する人の役割です。

ここからは資格もありますが、それよりも自分が設計したプロジェクトの規模や社会への影響度が意味を持ってくるかもしれません。開発費が数千万円のシステムと数億円のシステムでは、複雑度が段違いです。人の命やお金を扱うシステムは、他のシステムとは違うことに気を使う必要があります。個人情報を扱う場合もそうです。

システムの設計に携わるようになれば、より多くのプロジェクトに関われるようになります。一度に複数のシステムを設計することもありますし、大規模なプロジェクトに数年単位で関わることもあります。たくさんの経験を積み、より大きな社会的価値を持つシステムを顧客と一緒に想像できるようになりましょう。

このタイミングでフリーランスになったら?
  • 月単価:約60~80万円
  • 持っている肩書:システムエンジニア、プロジェクトリーダー
  • メリット:年収1,000万円に到達できる可能性あり
  • デメリット:数千万円単位の小さな案件でしか活躍できない
  • おすすめ度:★★★☆☆

大きなプロジェクトに参画する

big project

この業界に長くいると、いずれ大きなシステムの上流工程に携わるときが来ます。数億円のシステム開発や、社内で開発する全システムに関わる全体ルールの策定などが、それにあたります。

個人的には、このようなプロジェクトをひとつでも経験していることがフリーランスになる前の必須条件の一つだと考えています。フリーランスになってから案件を探しても、社員として経験できるプロジェクトよりも大きいプロジェクトで、かつ重要なポジションに入れることはほとんどありません。
フリーランスになるよりも会社員としての方が早く経験できることは経験しておきましょう、ということですね。

当然ですが、このようなプロジェクトに関わるためには、それまでにも社内で活躍している必要があります。大きなプロジェクトは、会社としてもそれなりのリスクを背負うものです。それほど大事な仕事を任せてもらうには、社内でも有力な人間として認めてもらっている必要があります。

そのうえで、大きなプロジェクトに入ったとしてもプロジェクト内で活躍することが大切です。ほかにも集まっている優秀な人の中でも実績を残し、チーム内で抜けてはならない人としての立ち位置を確保しましょう。

このタイミングでフリーランスになったら?
  • 月単価:約80万円~
  • 持っている肩書:アーキテクト、プロジェクトマネージャー
  • メリット:年収1,000万円を得ることができる
  • デメリット:自分で学ぶ習慣があれば、特に問題なし
  • おすすめ度:★★★★★
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いつフリーランスになってもOK

goal

ここまでいければ、いつフリーランスになってもすぐに時給5,000円を稼げるでしょう。
実際には、もっと早い段階でフリーランスになっている人も多いのが事実です。しかし、個人的には単価の高い技術者になるまでは会社員のままの方が良いと考えています。前述しましたが、フリーランスになってからスキルを上げていくよりも会社員の方が成長が早いです。多くの経験もできます。

フリーランスになるということは、「これからは自分の力だけでやっていけます」という意思表示になるため、誰も教えてくれなくなります。出来て当然という扱いを受けます。チームに貢献できなければ、容赦なく契約を切られます。私がいた案件でも、入ってたった1か月で契約を切られた方もいました。

こういうリスクを背負うためには、いつ仕事がなくなっても次の仕事を得られるだけでは足りません。自分がやりたい仕事を好きに選べるぐらいの能力を持っている方が安心ではないでしょうか。

そのためにも、まずは基礎を固めるところから。
そして実際のプロジェクトに入って経験を積んでいきましょう。

それでは、次にSEの基礎力にもあったプログラミングとはどのような仕事なのかを見ていきましょう。

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