[プログラマー編] あなたの上司は、あなたのどこを見て評価しているのか?

evaluate 理想の働き方へのキャリアステップ

実際の業務に参画する場合、あなたは新人のあなたに求められることとは何でしょうか?

あいさつや報連相などのビジネスマンとしての基礎は大前提です。論理的思考力やコミュニケーション能力といったスキルもある程度は求められるでしょう。会社に評価基準がある場合は、それに沿って評価されるということも明白です。これらの必要性を今さら説明するつもりはありません。

また、新人ということを考慮すれば、将来性があるかどうかも大事な指標の一つです。
素直に学ぶ姿勢があるか。真剣に仕事に取り組んでいるか。情緒が安定しているか。
これらも評価されるポイントの一つです。

ただし、ここでは一般的な話とは別に、プログラマーとして評価されるポイントをお伝えします。

QCDの観点

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QCDとは何かということは、こちらで説明しています。

プログラマーやSEの仕事は、費用対効果がかなり重視されます。
どれだけの時間やコストをかけて、どれだけの成果を上げたのか。ここに徹底的にこだわってください。

多くのプロジェクトでは、QCDを評価するためのデータを集めています。
あなたには、毎日帰る前にどのタスクに何時間かかったかを入力することが求められます。それぞれのタスクには事前に期日と予定作業時間が登録されていますから、予定よりも進んでいる、遅れているという状況は嫌でも目に入ります。

このような管理がされている中で成果を出すためには、プログラミングのスキルを高めるだけでなく、タイピングの速度や事務作業のスピードも重要になってきます。コストに関しては、徹底的に無駄を省くことが大きな結果を生みます。
会社員であれば、事務作業はたくさんあります。事務作業がある時期に偏る場合もあります。そのような状況下でも安定して仕事を進めて予定以上のペースで作業していくには、プログラミング以外の力も必要です。

また、品質という面では過去と同じ失敗をしないためにも、徹底的に振り替えることです。プログラミングの手順に従って作業を行い、それぞれの手順で自分の苦手を改善していきましょう。
品質に関しては、日々の積み重ねが大きな結果を生みます。焦らずじっくり取り組んでいきましょう。

より上流の仕事をこなす能力の有無

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プログラマーにとっての、より上流の仕事をこなす能力とは、システムの詳細設計をする力です。
あなたに渡される詳細設計書を作成する力があるかどうかを見られています。

実業務では、あなたはプログラマーとして働いていることでしょう。
渡された詳細設計書に基づいてコードを書いてテストをして提出します。

その中で、どうやって上流スキルがあることを示せるのか?

それは、上司との会話の中で示せます。
たとえば、詳細設計書の説明を受けている場合。あなたは説明を受けながら分岐の漏れに気付きます。そして上司に質問をした結果、確かに漏れていると分かり、設計書を修正することになりました。

また、フローチャートを書いている最中や単体テスト仕様書を作成している最中にも、詳細設計書を読んでも自分では判断出来ない場合分けが見つかり、上司に相談した結果、その場合の処理を設計書に追記しておいてくれと頼まれることもあるかもしれません。

このように、あなたがシステムの仕様を理解していることや、他の機能とのつながりを考えて今の処理を作っていることを示すことができれば、上司はあなたにもっと上流の仕事を任せてみたいと思います。あなたであれば、できるのではないかと感じるようになります。

このような力を身につけるには、ただ詳細設計書通りに作るのではなく、自分で考えてより良い形はないかと常に疑問を持って仕事をすることです。
言われたことだけをしていても、評価は上がりません。相手はあなたができると思ってその仕事を振っているわけですから、良くて偏差値50の評価にしかなりません。
もっと良い評価をもらうには、上司の期待を超えることです。そのためには、自分で考えて行動していることを示す必要があります。

徹底的に生産性にこだわる働き方をしているか

efficiency

私は、IT業界では特にこの視点が重視されていると考えています。

  • このコードのこの行が、ここに書いてある理由を教えてください。
  • どうしてモニターにチャットとエディターが表示されているのですか?
  • なぜその操作をキーボードではなくマウスでするのですか?

細かく言うと、ここまで聞かれます。そして、その行動をとった理由もかなりの頻度で聞かれます。
「理由はありません。何となくです」と答えてしまったら、厳しい現場だと、それでは成長できませんよと言われてしまいます。

IT業界では、効率や生産性をとても重視します。
最も効率が良くなるような働き方をしているのかという観点で、周りの人はあなたのことを見ています。そして、良いと思ったものはすぐにマネして取り入れていきます。
優秀なプログラマーやSEには、そうやって自分の生産性を高めようとする習慣が出来ています。

そのような上司がいる場合は、この視点での評価もかなりなされるでしょう。
神は細部に宿ると言われるように、細かいところにこだわっている人が、最終的には大きな成果を手にします。それを知っている人からしてみれば、この視点はかなり重要度が高いです。

生産性に関しては、以下の本が参考になるかもしれません。

生産性とは何か、今一度問い直しましょう

日本の働き方は生産性が低いと聞くことも多くなってきました。
しかし、どのような働き方が生産性が高いのか、そのために物事をどう捉えて何を基準に仕事をしていけば良いのか。
本書の内容を仕事に生かせば、あなたはより良いパフォーマンスを発揮して評価をUPさせることができるでしょう。

まとめ

業務に入って最初の評価は、あなたの今後のキャリアに大きく影響します。

最初に良い評価をもらえば、社内でも良い評判が広がります。
あなたにどんどん任せたいという追い風も来て、たくさんチャレンジさせてもらえる環境になります。元の評価が良ければ、失敗してもチャレンジを褒めてもらえます。社内の重要案件に優先的に声をかけてもらえる機会も多いです。さらに良い評価を得やすい環境が整っていきます。

それに対して、最初に悪い評価をもらえば、それが社内で広がってしまいます。
あなたには雑用みたいな仕事しか割り振られなくなるかもしれません。失敗すれば責められ、成功しても偶然だと言われるようになります。チャレンジよりも無難な業務ばかりが回ってきて、どれだけ頑張っても元の仕事がそれほど会社的に重要ではないため、良い評価が得にくい環境が整っていきます。

私も、新入社員で入社してまず最初にしたことは、社内の評価基準を知ることでした。
どういう視点で評価され、どのレベルまで求められているのか。ここを徹底的に頭に叩き込み、評価のタイミングで何をやったかを聞かれたときに、その視点で話せるようにネタを用意していました。

また、周りの人から良いうわさが流れるように自分の情報発信をコントロールしていたことも覚えています。休み時間にビジネス系の本を読んだり、上司と積極的に飲みに行って交流を深めたりして、私の良い話が社内に広まるようにしていたのを覚えています。

最初の評価こそ、最高評価を全力で取りにいってください!
あなたのキャリアを築くために重要なファーストステップです。ここであなたが今後出会うチャンスが大きく変わると言っても過言ではありません。
周りにうそをついたり同僚を蹴落としたりすることはNGですが、自分の評価にはこだわりましょう。

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